昨年5月26日の国会で民法の改正法案が成立し、
2020年4月1日から施行されることとなりました。
「120年ぶりの民法大改正」などと騒がれ、様々な法律条文が変更になったり、新しく追加されたりしますが、
不動産業界の中で最も注目を浴びているのが「保証人制度の改正」です。
今までの連帯保証人は、賃借人(入居者等)が家賃滞納をして払えなくなった、
退去時の破損・汚損費用を払わない等の状況に陥った場合、
どれだけ高額な請求であっても正当な請求だった場合は支払う義務が生じていました。
(不当な請求やあまりに高額な場合は状況に応じて例外はありますが)
ただし、今回の改正によって「100万円まで」「賃料12か月分まで」といった【極度額】を定めていなければ、
保証契約そのものが無効になってしまうことになりました。
つまり、極度額を明記しないまま賃貸借契約を行ってしまうと、
保証人がいないまま賃貸借契約だけが成立してしまうことになります。
オーナー様の心境としては、極度額が高いほど安心感がありますが、
反対に賃借人の保証人からすると
「自分は万が一のときにこれだけ高額な支払いを請求されてしまうのか。
だったらなりたくないな・・・」という心境になってしまいます。
今までの法律であれば原理的に何千万円でも何億円でも負担しなければいけなかったのですが、
上限の設定によって実際には賃借人が守られる内容となっております。
ただ、今までは金額の明記がされておらず、
何となく子供が契約するときには親が連帯保証人になるものといった考え方が普及していて、
連帯保証人になることでどういった責任が生じるのか認識していない方が大多数だったところへ、
多額な金額が明記されることによって、
心理的な抵抗が生まれてしまうことが予想されています。
当社では弁護士5名、不動産関係者7名、
インターネット記事6個から「どのくらいの極度額が適正か」
という見解を調査して統計を取りました。
弁護士の平均値は賃料16.2か月分で、家賃滞納が3か月発生し、
訴訟を起こして判決が出るまでに1年間、明け渡しまでに3か月で、
1年半~2年分くらいの極度額が必要ではないかという意見が多かったです。
半面、不動産関係者の平均は賃料10.43か月で、
実際に連帯保証人と接する機会の多い実務家としては、
心理的な抵抗への懸念、家賃滞納で裁判までいった事例がない、
保証会社への加入が広まっている背景等から、
高額な極度額は必要ないのではないかという見解が多数でした。
上記の見解やインターネット記事の統計を取ると賃料14.9か月分が平均値ですが、
当社の場合は大手法人や極めて稀な事情等がなければすべて保証会社へご加入いただいていること、
滞納家賃の回収率100%を維持し続けていること、
原状回復費用も当社のお客様ではあまりに高額になるケースが存在しないことから、
賃料12か月分で実施する予定となっております。
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