住宅ローンの名義変更についてご相談をいただく場合、多くはそれまでご主人の名義だったものを離婚にともない、奥様の名義に変更したいというものです。『離婚に伴う債務者変更』ということになりますが、その場合は債務を受け継ぐ方が、銀行の審査基準を満たす年収や社会的信用などがないと変更はできません。しかし、銀行側も名義変更を認めないことでローンの返済に影響が出るようでは困りますので、少々審査基準とずれていてもOKを出す場合があります。
まずは、残債金額・変更する債務者の勤めの内容・職務経歴・住宅ローン以外の借り入れの有無・建物の概要などの情報を揃えて、現在住宅ローン契約を結んでいる銀行に債務者変更の審査をしてもらいましょう。
審査が通らなかった場合は、他の金融機関に相談する、両親などに自己資金を援助してもらって奥様の収入でも審査が通るよう債務を減らす、などの方法を検討できます。
債務者変更の審査が通らない場合は、その不動産を売却してしまうことも一つです。無理な債務を負ってローンや固定資産税などを払っていけるかどうか、不安な毎日を送ることは賢明とは言えません。お子様がいるのかどうか、他の生活費とのバランスなども検討しなければなりませんが、ご所有の不動産が今の残債と同等かそれ以上で売却可能であれば、売却してそれぞれが一からやり直すことも選択肢の一つとして検討してみましょう。
専門分野:売買コンサルティング・物件調査・相続・売買仲介資格:宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・賃貸不動産経営管理士・住宅建築プロデューサー